干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

暦の乱れと天災

 何度も繰り返しになりますが、去年の暮れより暦がくるっています。
 その狂いは、今年の夏至を過ぎてまで続く予定です。
 その中で、一つの問題の日が夏至です。
 この夏至の日より、陰遁になるという説と、7月の19日まで陽遁が続くという説との二つがあります。
 この乱れがどのように影響するのか、誰も知ることができません。
 ただ問題なのは、夏至である6月21日です。
 この日には部分日食もあり、太陽、月、地球が一直線に並びます。
 一方向に、引きずられますので、何が起こるか、非常な危機感があります。

恋愛に相生相剋は参照せず

 いわゆる九星気学の中には、生まれた年命の九星の相生相剋でもって、相性を見る見方があります。
 しかし考えてみていただければわかるように、たとえば4緑と5黄の人は相剋になりますから、相性が悪いとされるわけですが、実際には、そんな見方が正しいとは言えません。
 確かに、ある面での相生や相剋は見るべきことがありますが、それでもって、何何さんとの相性はよくない、と結論するのは間違っています。
 年だけでなく、生まれた月をみて、生まれた日をみて、それから判断しても遅くありません。
 あまりに拙速に判断いたしますと、せっかくのご縁をなくしてしまう可能性もありますから、要注意です。
 干支九星においては、こういう間違いは少ないです。

凶の出る時期

 凶事象が出る時期の計算はいくつかありますが、そのうちの一つが十二支を使う方法です。
 これは、西洋占星術と共通していて興味深いのですが、四つ目、七つ目、十目で出ます。
 その次が十三になって戻ります。
 すなわち子年に動いた場合には、卯年、午年、酉年に出やすいです。
 ですから逆算をするならば、今年問題が出ているご家庭では、酉年か午年か卯年に動いています。
 十三年前の子年に動いているご家庭もあります。
 ただし、五黄殺だけは十三年以降でないと発動しません。
 この点だけは注意します。

流年法と流月法

 干支九星で、時期の判断を見るのい、流年法と流月法というのがあります。
 それぞれ、流年法は五か年を決定するものであり、流月法は、五か月ごとの運気を見るものです。
 とするとどういう使い方をすればいいのか。
 流年法は、大きくとらえるのであり、流月法は細かくとらえるのです。
 それぞれ、九星だけではなく、干支を使います。
 とすると、四柱推命のように、大運に近い流年法が大切かというと、必ずしもそうではありません。
 人様をお導きするのは、圧倒的に流月法が大切です。
 実際の問題を解決するのは、目の前のことである、流月法にかかわることが多いからです。

正当な流派とは

 易占の世界には、様々な分野がありますが、〇〇流というのがあります。
 ではどの流派が正当なのか、最初の方にはわからないと思います。
 かといって、正当だから正しいとか、間違いがないとかいう基準にはなりません。
 そもそも正当とは何でしょうか。
 ともかく最低限のこととして、当たる、というのが基準だと思います。
 そしてその当たる深さ、分野、あるいは対処法、などに相違ができて、流派ができるのでしたら納得できます。
 その最低限の基準を満たさずに、〇〇流は語れないのではないでしょうか。
 ただしこれが大変に困難な山なのです。

大昔のテレビにも

 ネットのおかげで、大昔のドラマも見ることができます。
 ある番組の中に、高校の社会の授業で、易の大家として新井白蛾と真勢中州の二人を教えているという場面がありました。
 唖然としてしまいました。
 内容がおかしいというのではなくて、高校でもこういうことを教えていたのか、ということです。
 内容がそこから易の話になっていくので、導入としての役割があったにせよ、驚きです。
 昔のドラマはなかなか真面目だったと思うと同時に、現在では絶対にありえない場面であると確信しました。
 例えば足利学校は、日本最古の大学と教えはしても、易を専門に勉強できたということなどとは、絶対に教えられないだろうと思ったからです。

最初に言われたこと

 他の易者さんにみてもらって、それからこちらに来られる方もたくさんおられますが、以前に言われた言葉に引きずられている人も多くおられます。
 以前にこう言われたのだけれど、といって、その反対を言ってほしい場合もあれば、同調してもらいたいような顔をされている方もいます。
 こちらとしては、以前何を言われたのかなど、全く関係ない判断をいたしますが、問題なのは、前言われた言葉から逃れられない人です。
 一種の暗示のようなものなのでしょうが、いくら説明してもだめです。
 難しいとは思っても、干支的に説明しても納得されません。
 それならその易者さんに聞けばいいとは思いますが、その他は採用されてないようでして、何といいましょうか、こちらとしては理解に苦しむと同時に、いかに言葉が恐ろしいかも改めて認識している所です。