干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

日盤に思うこと

 鑑定には年月日時を使用します。
 がその中で、大切なのは特に日盤です。
 毎日、仮に鑑定がない場合であっても、日盤は頭に入れておきます。
 そして、万一、鑑定が必要になった場合には、その日盤を引き出してきまして、それで判断いたします。
 相手様はどんな星かわからないことも多いですが、その辺はうまく鑑定いたします。
 鑑定とは関係のない場合でも、この日盤は非常に利用価値が高く、更に十二支もわかれば、結構たいがいのことはうまくいきます。

カエサルのものはカエサルに

 イエスが尋問にあったときに、不都合な見解を引き出そうとした詰問に対して答えたことばです。
 そして神のものは神に、と続きます。
 神からお借りしたものは、神に返さないといけません。
 神仏は同じなのだから、仏にお返ししてもいいだろう、というのは違います。
 仏はそのことによって、不満を持たれることはなく、受け入れられる場合が多いでしょうが、貸した方の神はそうではありません。
 これは神仏だけのことではありませんが、お借りした本人に返すべきであり、自分の都合で別の人にお返しするのはいけません。
 それが道理であると思います。

納得できなくても折れる

 自分の頭で考えていること、あるいは欲望とか希望で思っていることが、易などで見て無理だということがあります。
 この時に、自分の欲を押し通すのか、引き下がるのか、大きな選択があります。
 ある人は、後悔しないように、どうしてもなすべきだといいますが、基本的にそれは個人の判断です。
 多少損はするだろうが、仕方ないと思うしかありません。
 しかし何度拝見しても、将来よくない、不幸になるということがわかったならば、無理にでもあきらめるようにお話いたします。
 この判断が微妙なところで、受け入れていただくそうでないかが、人生の岐路になります。

欲がないと言われるが

 ツイッターとかしないんですか、と聞かれることがあります。
 基本的に宣伝は最小限にしておきたいので、このブログとHPだけで当面は十分ですとお答えします。
 それは、天の機密に近いことを扱う干支九星は、多くの人に伝えるべきものではなくて、ご縁のある少数の人にお伝えするものだと思っているからです。
 そのかわり、ご縁のある方には、じっくりお伝えしようと思っています。
 そういう形をとることが、教えていただいた先生の意思にも沿えるものだと信じています。
 また、強い信念なく、単に名前を出したいからという気持ちでいますと、当たらないし、救えなくなるからです。

540年前

 天干が10、地支は12で、60です。ですから60年で還暦になるわけです。
 しかし干支九星の場合ですと、そこに9つの九星が入りますので、更に180という数字が出て参ります。
 その60の塊を、上元、中元、下元ととり、それぞれの時代の特徴を示すことがあります。
 さらにその180の塊にも、上中下とわけて三倍にすると540になります。
 この540を大きなサイクルと考えますと、今から540年前と現代が似ているという仮説になります。
 ちょうど540年前、1480年ころは、応仁の乱が終わりましたが、更に混乱の世相に入っていく時代でありました。

十二支を入れて変わること

 今までの九星のみの考え方というのは、簡単で利用しやすいですので、多くの人が勉強してきました。
 それが干支が入ることによって、複雑になって参りました。
 そもそも九星のみの使用というのは、最近になってのことで、以前は神殺などを使用していましたので、これはこれでややこしい部分がありました。
 それが単純化されて、九星のみの使用となったわけです。
 干支とはいえ、例えば十二支が九星に入ると、それだけで組み合わせがずっと増えます。
 十二支には、刑もあれば沖もあります。
 そういうことを考えると、干支九星を知った者は、心して、基礎から離れることなく、着実に術を身に着けなくてはならないものと思います。

気が付く練習

 私たちのしている実占は、ある程度の方式のようなものがありますが、それを超えた答えが出ることもあります。
 鑑定のときに、その方式だけにとらわれていると正しい答えには到達しません。
 その鑑定のどこに目が行くのか、どう解釈するかを発見するのが難しいわけです。
 しかし考えてみると、そのポイントに気が付くことの練習をするのが実占であるともいえます。
 ですから、どんなに勉強しても、実占をしないことには上達するのが遅いのです。
 教えてくれる先生がいるならば、実占をした結果の見直しをしてもらうとよいでしょう。