干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

西洋占星術にはないもの

 干支九星を含む東洋の占の技術を教えてほしい、という方がおられます。
 それは当然のことのように見えて、実は難しいのです。
 というのは、東洋の占術は、西洋占星術のように、技術を単に習得するだけで運用ができるようになるわけではないからです。
 この大部の大系を支えているのは、東洋の思想であり、五行の思想です。
 では五行の思想を理解していれば、問題なく占術がわかるというのでもないと思うからです。
 一つの答えのようなものを述べれば、生は好きであり、剋は嫌いであり、すでにここで人間のいやらしさが表現できるような、あるいは救済方法を得られるような思想が、最初から確立してあるということなのです。