干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

話題に出るということ

 話の中で、話題にするというのは、タイミングとかいろいろあって、難しいこともあります。
 気心知れている人だとしても、すっとその話が出なかったり、忘れてしまったりすることまあります。
 そう考えると、干支九星の鑑定盤を立てる契機となる、話題に出るということは、大変なことです。
 かといって、易者自ら話題を出すことはありません。その段階で、鑑定盤には適さないことになるからです。
 占機というのは、確かに占うのに適した時間であるということが感じられます。

年運を発表すること

 この時期、今年はどんな年になるのか気になる所です。
 私たち易にかかわる者は、それを知りたい人たちに対してある程度、情報を公表しなくてはなりません。
 それは年運を発表する、という形になるでしょう。
 個人の年運は、個人の問題ですので、個別に対応できます。
 しかし日本とか世界とかの話になりますと、多数の人に対するものとなります。
 多くの人の前で、今年は何が起こるかをお話するには、勇気がいるものです。
 しかし実際に公表しないと、信用を失います。
 かといって、あまりに漠然としすぎているのは、逃げと思われます。
 この辺が、易者としての価値を決める基準になるのでしょう。

科学の進歩とは違う

 私たちのやっている、いわゆる占いの世界というのは、科学とは違います。
 科学だとしますと、先人の到達した地点を出発点として、更に発達していくことができます。しかし占いは、そうではありません。
 まず、その到達点が、客観的な数字とかではなくて、救われた人の実体験と感想でしか知ることができないからです。
 そもそもその事情を知る先生に出会わなければ、その到達点を知ることさえできないことが多いです。
 さらにその先生が、すべてを教えてくれるかどうかという問題もあります。
 特に東洋の占いが遅れているのは、以上のような理由を内在させているからだと思います。

52歳からの運気

 普通、厄年というのは女性の33歳とか、男性の42歳とか言われています。
 その他にも、厄年が設定されていますが、そのうちの一つが60歳の還暦です。
 還暦は、60花甲子が元に戻るというので大切な時期であるのは間違いないです。
 もとに戻るので、運気を安定させるという意味もあるのでしょう。
 しかしながら、運気が変わってくのは、60歳からではありません。
 だいたい52歳ころから変わってきます。
 どうしてかといいますと、天干と地支とを配置しますと、巽の場所に、還暦前の9年前から星が出てきます。
 そういう星を、つい使ってしまいますので問題が生じやすいのです。

新型コロナの事象

 新型コロナの影響が拡大しています。
 そして、緊急事態宣言が出されるまでになってきています。
 この新型コロナですが、ウイルスですので、見えずに忍び寄る1白の事象が考えられます。
 さらに、人と社会に甚大な影響を与えますので、5黄の事象も考えられます。
 このコロナに罹患した人の一部は、味覚と嗅覚がマヒするのだそうです。
 そうして、古書を見ておりましたら、5黄の所に「味のしない匂いのしないもの」とあり驚きました。

日本独自の五行

 五行思想は、中国でできましたので五行の基本的な意味は中国思想に由来します。
 昔から和魂漢才というように、日本人は中国的な学問をよりどころにしてきました。
 ですから、本来、すべて五行でもって説明できるように、努力してまいりました。
 しかし難しい問題が出てきました。それが五十音です。
 そもそも五十音は、どんないきさつがあったにしても、発生はインドです。
 ではインドの発音と五十音が全く同じかというと、そうでもありません。
 中国に入ったインドの言葉を、中国人が工夫をして理解しようとしていた事実はありますが、それを五行とうい中国思想にまで落とし込んだのでしょう。
 そう考えると、つじつまが合うように思えます。
 しかし当然ですが、細かい箇所では日本人の努力もあったように思えます。

予想もしないこと

 運を取ろうとするときには、まずその月の様子を見ます。
 そのときに注意するのが、三合です。
 この三合がうまく使えますと、運が取れます。
 子年でしたら、辰と申月などがその例です。
 三合とその人の星との関係が重要になります。
 しかし今月、子年の丑月も使い方では、おもしろいことがあります。
 今日なども、予想もしない事象が出てまいりました。
 お恥ずかしながら、はじめてのことでした。