干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

開運の根底にあるもの

 方位を取ったり、お水を飲んだり、方違えをしたり、開運の方法は様々あります。
 干支九星に限れば、そうでしょう。
 しかし本当の根本の思想は、善因善果、悪因悪果の思想なのです。
 ですから本当の開運をしようと思えば、必ず善をなさなくてはいけません。
 そこが根本にあり、それが根本にある人のみ、開運法を実行できるものです。
 善を行わない上に、先祖の余徳が切れた人には、開運法は実行できませんし、吉方位も取れません。

女系が保つもの

 霊系統的には、日本の場合、男性が中心になっているのが現実でしょう。
 ところが、因縁といいますか、因果律は、女性を通じて残されることが多いものです。
 例えば、離婚をしやすい家系の女性は、同じような因縁になりやすいとか、多産系がそうだとか、などたくさんあります。
 それは不思議と、男性に残っていく部分はそれほど多くないようです。
 もちろん遺伝的にゼロはありえませんが、実感としてはそうです。
 その霊系統と女系とのはざまで、いろいろいたします。

努力はどこで必要か

 自分で運を切り開ける人がいるならば、その人には易は必要ないでしょう。
 ところが多くの人は、迷いを生じやすいものです。
 ですから易に依存することも、ある場合には必要です。
 ただしそういう人であっても、自分で物事を考えずに、易にのみ依存して生きるのは間違いです。
 では、どこで努力をするのか。
 今の自分でできることを最大限することです。
 その努力があって、初めて開運できるものです。
 たとえば、先祖の墓がわからなくとも、戸籍を調べるとかの努力をすると運が変わって参ります。

未来予測の宝

 干支九星は、最初は難しく感じるかもしれませんが、基本さえ押さえれば、簡単に鑑定ができます。
 しかも、非常に的中率が高く、ある意味で恐ろしいほどです。
 それは、世の中の気の流れそのものを切り取っているからだと思います。
 その流れをつかんで、あとはその解釈だけです。
 思い立った時間とか、話があった時間とか、漠然としすぎているのではないかという疑問もあるでしょうが、その時間こそが占時なのです。
 これは人類の宝としてよいものです。

鑑定の進歩

 何でも一つのことを繰り返しておりますと、いろいろと学ぶことがあります。
 実はこの分野も同様で、ひたすらに同じ干支九星をやっておりますと、様々に得ることがあります。
 ですから、決して過去の鑑定がはずれではないのですが、十年前の鑑定と、今の鑑定は違うはずです。
 むしろ同じであってはいけないものです。
 そういう人は、全く向上心がなく、惰性で鑑定をしていることになります。
 違うのは方法論であることもありますが、基本的には鑑定の流れです。

時代に合わせること、合わせないこと

 生活スタイルや、善悪の判断は時代によって変わります。
 昔の考え方で話しますと、語れなくなってしまいます。
 ですから私たちも、いわゆる現代の常識を学ぶようにして、ついていこうとしています。
 とはいえ、時代が変わっても変化しないこともあります。
 時代を通して不変の真理、というと大げさかもしれませんが、そういうこともあります。
 その話をさせていただきつつ、現代の通念にも配慮しつつ、お話をさせていただいています。

易の本来の役割

 自分の家族のことだけでなく、自分の住んでいる土地や国の未来がわかれば便利なことはあります。
 それに対して、対策が立てられるからです。
 これは、未来を知る占いの持っている重要な要素です。
 人間には智慧がありますので、未来が予想でいれば、対策を立て、それに向かって備えることができます。
 本来の易の役割はここまでです。
 それをどうしたら回避できるのか、とかいう話に必ずなりますが、本来の役割はそういうことです。