干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

再度、日盤へ注目

 干支九星の鑑定盤は、基本的に年盤、月盤、日盤、時盤を使います。
 そのうち、日盤が一番重要です。
 日盤のどこに本命の星があるかを探して、そこから同会の星を使って鑑定をしてまいります。
 ではなぜ日盤なのか。私たちの生活は、年単位、月単位もありますが、小学生が目標を立てるときに、一日の生活配分を考えることからわかるように、太陽の出入りを基準に生活するものです。
 この日盤は、鑑定だけで重要なのではなく、方位をとるときにも、鑑定盤と同じくらい重要な要素です。
 年月盤しか言わない流派もあるようですが、日盤が何より重要です。

流星などの現象

 私たちの使っている暦には、天体のことはあまり書いてありません。
 例えば、流星などいつ起きやすいか、はありません。
 そういう情報は、天文年鑑などにあるようです。
 そういう、天で起きることがらに関心を持つことも必要です。
 しかし暦には書いてない。
 そういった天体の現象がわからない、ということもあるでしょう。
 もちろん天体も大切ですが、それ以外にも大切なことがあるので、東洋の暦を使用するという考え方もあります。
 西洋の占星とは違う、根本的なことがらです。

人を見てから

 干支九星でお話させていただく場合に、そのお客さんが、何回目の方なのかを考えます。
 最初の方の場合はどうか、何回も来られている方はどうか、相手により話し方が変わります。
 それは、こちらの考えをどこまで理解していただいているかわからないからです。
 最初の方であっても、理解していただいていると判断した場合には、結構なことまでお話いたします。
 何度も来られていても、理解していただけない場合も当然あります。
 その時には、何度も同じお話をするしかありません。
 心の準備というよりも、条件の準備が整わないと、お話しても流されてしまうのです。

道徳、倫理、感情、など

 道徳というのはその時代で、そう多く変わることはないように思えます。
 それに対して倫理というのは、ずいぶん変わっているように見えます。
 昨今の著名人の不倫報道などは、時代の世相を反映してか、ずいぶん変わってきています。
 さらにその上、私たちの感情が入ってきます。
 社会的に認められても、感情で許せないというようなこともよくあり、裁判の判決などでよく聞くことがあります。
 さらに、宗教などの要素が入ってきますと、ますます複雑になってきます。
 それらを、ひとつひとつ紐解きながら、納得させ、問題を整理し、一番よい落としどころを探すこと、それも易者の仕事です。

厄落とし

 大きな災いになるべきことが小さくてすんだ、ということはありがたいことです。
 何か問題が起きたときに、こんなことが起きて自分は不幸だと考えるのか、この程度ですんでよかった、と考えるのかでは大きな違いがあります。
 小さな災いで済んで、厄落としになったのかも、と考えることができればもっとよろしいです。
 自分の意にそぐわないことが起きたときの心持ひとつで、次の運勢を決める方向性が決まります。
 その微妙な差は、開運を成し遂げた人から盗むべきテクニックの一つだと思います。

易卦と名前

 名前を付ける場合の基本書には、春夏秋冬とか、花の名前とか、木の名前を付けてはいけませんとあります。
 男性に女性的な名前、女性に男性的な名前もいけない、と書いてある本が多いです。
 そんな中で、九星はどうだろうかと考えました。
 一白、二黒、・・あまり使えそうなものは、数字以外にはないようです。
 では、易卦はどうでしょうか。
 これも限定されてしまいますが、前総理などは文字通り「晋三」さんとつており、ご丁寧に火地晋の三爻変を連想しやすく、実際にそういう人生を歩んでいるように見受けられます。

時代とともに変わるもの

 年代がわかってしまいますが、現在の人達の考えかたを新しく学ばなくては鑑定もできないようになってきています。
 たとえば、男女関係を考える場合に特に顕著なことがあります。
 それは同棲と入籍が同時であることがないということです。
 そんなこと当たり前、と言われそうですが、なかなか最初の理解が難しいです。
 男女がしばらく生活して、うまくいきそうなら入籍をするのだそうです。
 そういうことを、親もすすめるという話も聞きます。籍をきれいにしておくというこのでしょうか。
 しかしながら、易の考えからすれば、入籍をしていなくても、同棲も事実婚としてカウントするのですが。