干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

それは違うだろう

 ある時に、神社に参拝をいたしましたら、建物の下に椅子をもってきて、日陰で黙って座っている男女がいます。
 一体この人は、お払いでも待っているのかと思って、参拝してぐるっと一回りしてきましても、それでも黙ったまま座っています。
 ああ、吉方位だというので、気を取りにきたのだなと理解しました。
 しかし待ってください。何かがおかしい。

 そうです。基本的に開運方法は、中国の思想と思考に基づいて作られたものです。それをそのまま日本に当てはめるのは無理というものです。
 神社がいい気があるからというので来ているのでしょうが、それはその神社の神に対して失礼です。
 その何分か知りませんが、その時間だけ、どうして神に頭をたれて祈れないのか。ただそこに座っていれば運気が上がっていくとでも思っているのでしょうか。
 それは神に対する不敬にもなりますので、開運などできる方法ではありません。
 いや全く、本末転倒で、古典もロクに読めない指導者が、知ったかぶりをして指導をしているという、悲劇のような、喜劇を演じて許される日本は、恵まれているということなのでしょうか。