干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

情けは人のためでない

 情けは人のためならず、という言葉があります。
 人として情けがないというのではありません。
 情けをかけるというのは、同情するということに近いかもしれませんが、私たち鑑定を行う者はこの言葉は十分注意しないといけません。
 同情が、妥協になってしまったら、救えません。
 情けをかけて、本当にお客様がよくなるようにお話をしないといけません。
 本来してはいけないことをしますと、結局は相手のためにならないのです。
 この点は、十分留意する必要があります。

主役は順番に

 演劇の世界などでは、主役は実力のある人がなるでしょう。
 しかしながら、この干支九星の世界では、それぞれの星は、皆同じように実力があります。
 ですから誰がなっても主役を務められます。
 ですから、その星たちが順番に主役になることが決められました。
 そうすれば均等に、区別なく主役が回ります。
 今年の主役は辛丑6白金星という星です。
 この一年はこの星が主役です。
 主役になると、一番力があります。
 怒らせると怖いです。
 その主役の動向が、その月の運勢を決めていきます。

本物の水の特性

 九星をしていますので、お水取りをすることもあります。
 しかしなかなか、いい水がなくなってきています。
 そもそも井戸がありません。
 昔は井戸でお水取りをしたものです。
 井戸の水を知ってしまいますと、今の水道水は想像できないほどひどいです。
 本物を飲んだことがないと、何が本物かを知ることはできないでしょうが、何といいますか、命の源という感じがいたします。
 また、味も違います。
 同じ水でありながら、数時間で味が変わることもあります。
 この辺は、実際に体験しないと理解できたいと思います。

ウラバンの諸相

 何でもかんでも、陰陽で考えますと、わからなくなってしまうこともよくあります。
 しかし、干支九星において、これは必要と思われるのがウラバンです。
 表盤に対する裏盤と書けばいいのですが、リバンと呼ばれないようにこのように書きました。
 陰陽からというわけではないですが、九星にもウラバンがあり、それを使わないといけない場面がよくあります。
 望月先生の本には、いくつかのウラバンが発表されています。
 本来秘伝として伝えられるものなのでしょうが、惜しみなく発表されています。
 私たちはそれを探さずに、利用することができますので、恵まれています。

霊地の風水

 日本は小さい国土ながら、海に囲まれ、非常に多くの景色を持っています。
 中国とはまた違った条件ですので、風水も中国のものとは相違するのでしょう。
 日本の各地を観光や参拝で参りますと、驚くような土地もあります。
 その中でも、いわゆる霊地とか霊山のある地形というのは独特です。
 細かい見方はよく知りませんが、大きくみていても面白いものです。
 なぜこの場所に、こんなものがあるのだろうと疑問に思うこともあります。
 逆にいいますと、その辺に、秘密があるのかもしれません。

空想や妄想を離れる

 私たちのしている世界は、非現実と現実の境目にあります。
 科学で証明されていない、古代中国の哲学が基礎となっています。
 哲学は、間違った道に入りますと、空想とか妄想の世界になってしまいます。
 あるいは、極端な理想論に走ってしまいます。
 そうすると。他人の意見を受け入れなくなってしまいます。
 それを回避するのが、現実の問題です。
 現実の鑑定をする場合に、その理論が通じるのかどうなのか、探っていかなくてはなりません。
 探るだけならいいですが、お客さんにお話しをするときに責任が生じます。
 私たちは、ある意味で大変な作業をしているわけです。

無駄ではないがショック

 干支九星の話で、一つわかったことがありました。
 それを確認しようとして、先人の本を読んでおりましたら、何とそこに同じことが書かれておりました。
 結構ショックです。
 人間の考えることというのは、大概はもうすでに解明されていることが多いのです。
 それに気がつかなかったのはおろかですが、もう少し勉強しておけば、何も遠回りすることはなかったでしょう。
 とはいえ、その思考は残っていますので、無駄になったとは思っていません。
 もう少し基礎から、やり直します。