干支九星術のお話

望月治先生の広められた干支九星のあれこれを、沙門慶仁がお話しいたします。干支九星術 沙門室(月恩会)参照のこと。

凶運の時がチャンス

 運の悪いときというのはあります。
 その時は大変だと思うものですが、その時の心持一つで、その後の運勢を決めます。
 干支九星を使いますと、どの時期ころが悪いかがわかります。
 その時期に、どういう心もちでいられるか。
 ダメだと思うと、あるいは自分は不幸だと思うと、運勢のままになります。
 凶とうい運を排除することになるのですね。
 そうではなくて、吉運なら簡単なものですが、その凶運さえも受け入れて、その次の運を導くわけです。
 凶運を排除すれば、運があけた後でも、引きずります。
 たった簡単なことですが、開運の秘訣です。

第三波というけれど

 新型コロナウイルスが増加しており、現在第三波ではないかと言われています。
 専門のことは、実際よくわかりません。
 また、易を立てたわけではありませんので、そこから知るということはありません。
 しかし、おそらく子年に始まったウイルスですから、水の系統を見る必要があるでしょう。
 そうすると、今亥月であり、来月が子月であり、正月は丑で北の局を作ります。
 と考えると、この冬の時期は、当面十分な注意が必要であると、この点からは言えます。
 今年は7赤の年であり、今月は8白の月ですし、来月はまた7赤の月です。
 十分な対策を立てておくことがよいように、九星からも言えます。

特殊が問題となる

 私たちの使う鑑定盤にしろ、誕生日の星にしろ、基本が普通のありかたの探求です。
 それを見出すことが第一であります。次に特殊な形となります。
 例えば、二つの盤が同じ九星であったような場合、どのように解釈するかという問題になります。
 勉強会のときにも、質問が多く出るのは、この同じ盤の並んだ場合の解釈の問題です。すなわち裏盤の問題なのです。
 実際にやっていくと、それはほんの一部でしかないのですが、わからないといって頭を抱えてしまう要素は含んでいます。
 望月先生は、裏盤をいくつも出されています。

実地に学ぶ

 私たちの鑑定は、紙と鉛筆があれば、あるいはそれらがなくても成立してしまいます。
 どうしても、安易に考えたり、簡単なものと思ってしまいがちです。
 しかし実際には、現実世界、現象世界とどう合わせていくかが問題であり、それこそが鑑定盤の必要性です。
 ですから、自分の意思で何度も最初に立ち返り、間違っていないかを検証する必要があります。
 そのためには、実際に実地に行って、眼で確かめることも必要です。
 一度そういった実地をした鑑定というのは、忘れないものでり、宝となります。

日盤に思うこと

 鑑定には年月日時を使用します。
 がその中で、大切なのは特に日盤です。
 毎日、仮に鑑定がない場合であっても、日盤は頭に入れておきます。
 そして、万一、鑑定が必要になった場合には、その日盤を引き出してきまして、それで判断いたします。
 相手様はどんな星かわからないことも多いですが、その辺はうまく鑑定いたします。
 鑑定とは関係のない場合でも、この日盤は非常に利用価値が高く、更に十二支もわかれば、結構たいがいのことはうまくいきます。

カエサルのものはカエサルに

 イエスが尋問にあったときに、不都合な見解を引き出そうとした詰問に対して答えたことばです。
 そして神のものは神に、と続きます。
 神からお借りしたものは、神に返さないといけません。
 神仏は同じなのだから、仏にお返ししてもいいだろう、というのは違います。
 仏はそのことによって、不満を持たれることはなく、受け入れられる場合が多いでしょうが、貸した方の神はそうではありません。
 これは神仏だけのことではありませんが、お借りした本人に返すべきであり、自分の都合で別の人にお返しするのはいけません。
 それが道理であると思います。

納得できなくても折れる

 自分の頭で考えていること、あるいは欲望とか希望で思っていることが、易などで見て無理だということがあります。
 この時に、自分の欲を押し通すのか、引き下がるのか、大きな選択があります。
 ある人は、後悔しないように、どうしてもなすべきだといいますが、基本的にそれは個人の判断です。
 多少損はするだろうが、仕方ないと思うしかありません。
 しかし何度拝見しても、将来よくない、不幸になるということがわかったならば、無理にでもあきらめるようにお話いたします。
 この判断が微妙なところで、受け入れていただくそうでないかが、人生の岐路になります。