干支九星は、いわゆる気学とは違って干支も使用します。
では、干支と九星とのかかわりはどうなのかという根本問題があります。
しかも、干支は逆光することもあります。
このように、干支と九星はそれぞれ別なのです。
その中で一番重要なことがらは、吉凶を干支と九星のどちらで決めるかということです。
干支が良い場合と、九星がいい場合、干支が悪い場合と、九星が悪い場合、それぞれどちらの吉凶を採用するのか。
このことも、解決しておくべき重要問題です。
暗剣殺の一考察
例えば4緑が中宮の時でしたならば、4緑の定位である巽には、暗剣殺の星が入ることになります。この場合には3碧が暗剣殺になります。
すなわち、4緑という星自体に、3碧暗剣殺という意味合いが含まれています。
私たちは発想の順番として、4緑であるから3碧が暗剣殺である、という流れで概して考えてしまいます。
しかしながら、逆に3緑暗剣殺であるから4緑であるという発想はできないでしょうか。
噂や嘘、虚偽に関して弱い面があるので(3碧)、足元が不安定になる(4緑)というようなものです。
この発想は、5黄以外のすべての九星にあてはめて考えることができます。
そして、特に人の性質を見るときに有効なもののように思われます。
干支九星は大から小へ
干支九星を含む九星などの術は、日の九星の確立が遅れていたせいもあって、年月盤だけによる計算が発達いたしました。
すなわち、年月盤だけでの情報に基づいて行動することもありました。
日や時を考えるには、情報がなかったわけです。
ですから年が最初、次に月というように、大きい単位から小さい単位へと思考が進んでまいります。
四柱推命などは、日を重要視しますが、そういう発想はありませんでした。
一見不自由にみえるこの思考ですが、使い方を会得するととても便利です。
年月しかわからないものを判断するのに、大雑把に動向をとらえることができるからです。
干支九星で吉凶の時期はわかりますが
干支九星の流年法や流月法を使いますと、どの時期に悪いことが多いのかわかります。
それで理解できれば、それでいいのですが、本人が満足したかどうかは別問題です。
よく望月先生は、死ぬ直前に、ああ満足した人生だった、と思えればそれでいい、と話されておられました。
ということは非常に主観的です。
本来干支九星は客観的でるべきですのに、最終的には主観の方に軍配を上げました。
お客様には、客観的にご説明するならしますが、本来は主観的なものが大切であるということを、どこかにおいておいて、お客様と接すれば間違いないのだと再確認したいと存じます。